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本セミナーについて

第11回 緊急避妊薬の基本の”き”

緊急避妊薬(emergency contraceptive pills: ECP)を巡って、私たちの周辺が慌ただしくなって います。一つめは、2011年に承認・発売されたECPに、今年3月、後発薬が登場したことです。医療機関によって価格に多少のばらつきがあることは否めませんが、従来に比べて格安で入手できるようになりました。二つめは、海外からECPを個人輸入し、フリマアプリを通じて無許可販売していた男性が逮捕されたこと。三つめは、対面なしのオンライン診療が動こうとしていることです。今後はスイッチOTC化も具体化する可能性も否定できません。
 このような動きの中で、従来からECPを処方していた婦人科医に限らず、他科でもECPを扱う医療機関が急増しています。長年、ECPの研究や実地臨床を続けている婦人科医として、この機会に2回に分けて「緊急避妊薬の基本の”き”」「避妊法の基本の”き”」をテーマにしたWeb講演会を企画しました。第1回目は、ECP誕生の歴史から始まり、作用機序、長年にわたる使用経験、適正な使用法、「こんなときどうする?」などをテーマにお話しをさせていただきます。ご期待下さい。

第12回 避妊法の基本の”き”

第11回のWeb講演会では、緊急避妊薬(emergency contraceptive pills: ECP)の適正使用をテーマに、ECPの基礎的なお話しと合わせて、最後には「緊急避妊をゴールではなくスタートに」を強調させていただきました。
 コンドームや腟外射精というように避妊を男性任せにしている日本人女性にとって、ECPはきっかけであって妊娠を回避するためのゴールではないことをしっかりと理解してもらいたいからです。このように避妊行動を変容させられるかどうかが、ECPを提供する医療従事者としての腕の見せ所なのです。
 第12回のWeb講演会では、「避妊法の基本の”き“」をテーマに、避妊法開発の歴史、各種避妊法の種類と特徴、中でも「ECPから低用量経口避妊薬(oral contraceptives :OC)へ」に拘り続けている婦人科医のひとりとして、OCの適正使用などについてお話しさせていただきます。ご期待下さい。

一般社団法人日本家族計画協会 会長 北村 邦夫